子供に対する針灸は“チリゲの灸”や“虫ばり”の名で庶民に親しまれている。特に、小児針は関西地方面では今でも非常に盛んである。今から約230年前の天文元年に大阪の藤井秀孟は「鍼法弁感」という書物を著し、子供の針治療の大切なことを説いている。小児針は、生後30日位からでもよく、小学生に至るまでの間である。その方法は小児の皮膚に軽い刺激を与えて病気を治すので、小児針をうける乳児は気持ちがよく、居眠りする者さえいる。小児針きくのは、針による皮膚刺激が交感神経→中枢→内臓を刺激し、その作用を調整し且つ良好にするからである。
小児針の適応症
胃カタル・扁桃肥大・扁桃炎・鼻炎・蓄膿症・気管支炎・喘息様気管支炎・気管支喘息・夜尿症・虚弱児・チック症、その他の小児疾患
|